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 じゃんぼよしだの酔眼写真塾


【家族猫写真のコツ】


最初に

 猫写真を撮るコツやテクニックのお話をしようと思うのですが、一番最初に言っておきたいことがあります。

 猫の写真で一番大切なのは『愛』だということ。

 いきなりちょっと恥ずかしいようなことを言いましたけれど、子供(人間の)写真を想像して下さい。七五三などで写真館で撮った写真と、初めて家族で海へ行ったときにお母さんやお父さんが撮った写真。どちらがいい写真だと思いますか?

プロが撮った写真はきれいで上手だけれども、本物の楽しい表情、嬉しい仕草はそこにはありません。人間が一番輝いているいい笑顔を見せるのは愛してくれているひと、愛しているひとに対してなのです。

猫も同じ。貴方の家族の猫の一番いい写真を撮れるのはその猫を一番愛している、そして一番愛されている貴方なのです。

 だから、少しでもコツや、ちょっと苦労するかもしれないけれど、操作やテクニックを覚えたら、貴方は家族猫さんの世界一の写真家です。


 おウチ猫写真の上達方法。 先ずはカメラ操作ではないことなので気楽に読んでください。



1)とにかくいっぱい撮る
 いきなりそんなコトかよ……。そう思われましたか? でも、そうなのです。何事も上達するには「習うより慣れろ」なのです。
今では、ほとんどの方がデジ タルカメラだと思います。デジタルカメラは何枚撮ってもお金がかかりません。(フィルムの頃はそうはいかなかったですね……)

 2)撮ったら見る
 デジカメで撮った写真はパソコンに入れますね。パラパラでいいですから必ず全部見ましょう。気に入った写真以外は消してしまってもいいのですが、気に入らなかった写真はなにがダメだったのかをちゃんと意識して見ておきましょう。

 3)他の人の写真をたくさん見る
 これは、貴方がどんな写真を撮りたいのか? というコトを見つけるということ。
猫写真と言ってもいろいろあります。幸い便利な世の中、インターネットで検索するといくらでも出てきます。そんな中から気に入った写真を見つけたら、我が家の猫でイメージしましょう。 そしてそれを目標にするのです。

 4)好きな写真の真似をする
 気に入った写真を我が家の猫でイメージしたら、その写真の真似をして撮ってみましょう。真似ることが上達への早道です。最初のうちはイメージとのギャップがあると思います。何が違うのだろう? どうやって撮っているのだろう?
ここからが、いわゆるテクニックです。

 5)いい写真のポイント
 ●構図    ●ピントの合わせ方
 ●背景の処理    ●光の使い方

 テクニックとしてのポイントは概ねこの4つでしょう。
もちろん、猫の写真ですからその表情や仕草はとても大切ですが、これは一番最初に書いたように、家族である貴方こそ一番良いところを撮れるはずです。



【構図】
 これは、真似できますね。四角い画面の中にどのように配置するかということ。
好きな写真の真似をするだけですけれど、構図を上手になるコツというのは、良いモノを見ること。
写真だけではなくて、絵画でも、映画でも、生け花でもなんでも、いいものをたくさん見ていると、写真を撮るときに自然と身についているのです。

【ピントの合わせ方】
 今のカメラはオートフォーカスなので、自動でピントが合いますね。但し、ほとんどのカメラは真ん中でピントが合うようになっています。
構図を意識するようになると、ピントを合わせたい場所が真ん中にある場合のほうが少ないのです。
猫写真の場合、基本としてピントは顔、もっと細かく言うと目にピントを合わせます。
一旦、真ん中のピントが合う部分を目に向けてピントを合わせて、『フォーカスロック』をしてから、撮りたい構図にカメラをずらす。
『フォーカスロック』はたいていシャッターの半押しです。上手くできないという方は、「いっぱい撮って」練習しましょう。

【背景の処理】
 家族猫の場合、部屋の中で撮ることが多いので、一番やっかいなコトかもしれません。
いろんなモノが写ってしまう。生活感があって思い出になり、それも写真の良いところなのですが、いわゆるいい写真ではなかろうと思います。
背景がすっきりしていると、主体の猫が際だった写真になります。

 ■背景のすっきりした場所に猫を連れて行く。
 ■動かせるモノは写らない所へ動かす。
 ■背景が良い角度に自分が動く。
 ■シーツや大きめのタオルで背景を作ってしまう。
 ■猫と背景の明暗差を付けて、背景を暗くして見えないようにする。
 ■逆に背景が明るい場所で白く飛ばしてしまう。


【光の使い方】
 猫の美しさというのは、柔らかい毛並みですね。ふわふわした毛並みを写真にするには光が最も重要です。少し逆光ぎみで、体の毛が光るような感じの角度から撮るときれいです。

家族猫なので、部屋の中という状況でのテクニックは、

 ■フラッシュは使わない。
  真正面からの光だと、ベタッとした感じで毛並みに陰影がなく奥行きのない写真になります。また、目が光ってしまうこともあります。自動的に光るカメラもありますが、発光禁止にすることができます。
  また、猫によってはフラッシュを怖がって、写真を撮られること自体が嫌いになり、カメラを向けると逃げるようになってしまうこともあります。

 ■部屋の照明で撮る場合、上からだけの光では変化に乏しく、顔が暗くなることが多いので、猫の下や横に白い紙などを置いて、光を反射させるときれいな光になります。

 ■窓からの光で撮るとき、猫の周りいろいろな角度から撮って、光の具合を見てみましょう。 また、この場合も白い紙などで光を反射させてみましょう。



以上が、シャッタースピードだの絞りだの、なんだかんだという面倒なこと抜きでの猫を撮るコツです。