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 じゃんぼよしだの酔眼写真塾


【そと猫写真のコツ】

最初に

 そと猫というのは、のら猫と、表に出してもらっている飼い猫を含めています。私は飼い猫はもちろん幸せだけれども、自由気ままに暮らしているのら猫もまた、幸せなのだと思っています。
だからそのように見える写真を撮りたいと考えています。

 猫に出会うとただそれだけでなんだか嬉しくなる。猫はその姿も生き方も美しい。猫がいるだけで単なる街角も写真(絵)になる。ここを見に来られた方は皆さんそう思われるでしょう。
 猫写真のコツやテクニックをお話しするのですが、お願いしておきたいことがあります。

 マタタビを使うような撮影はもちろん、エサをあげることもするべきではないと思います。のら猫であっても、今ではそのほとんどが「地域猫」として大切に されています。私は、時々その場所に写真を撮りに行くだけの部外者であると考えています。そと猫がたくさんいる所はやさしい街だし、そこに住むひと達も温 かいのです。

 また、場所が特定できるような写真は、ブログなどで公開すべきではないと考えています。とても残念なことですが、虐待などの目的で猫に近づくひとが存在します。万が一にもそのような人間に利用されたくはありません。

 そして、猫が嫌がるようなことはしない。逃げる猫を追いかけたりしてはダメです。


それでは、そと猫写真上達方法 基本編です。



1)たくさん撮る

 習うより慣れろ。特に猫のような思うように動いてくれない被写体を撮るには、慣れしかありません。これは、猫の習性を知るということでもあります。慣れ ていなければ猫に近づくことすら難しいのです。猫に近づく方法も後で伝授しますけれど、これは体で覚えるものです。


2)プロの写真をたくさん見る

 猫写真と言っても、いろいろあります。見ると言うことはそのまま勉強でもありますが、もうひとつ、どんな写真を撮りたいかの方向性を見つけるということでもあります。


3)気に入った写真の真似をする

 真似などしなくても独自の写真が撮れるという天才もいるでしょうけれど、そういうひとは画家で言えばダヴィンチのようなひと。真似をすることが上達の早道です。

真似して撮ってみたけれど、随分違うなぁ……。
何が違うのだろう? どうやって撮っているのだろう? 
ここからがスタートです。


4)猫写真はおおまかに2種類に分かれる

 ●風景の一部として猫が写っている写真
 ●猫が主体の写真

 この2種類の写真は、それぞれテクニックが違います。
テクニックの話は次にして、先ずその違いを意識して撮るということが大切です。

 ■風景の一部として猫を撮る場合
  背景の写る範囲と、猫の位置を意識すること。
  猫の向きを意識すること。
  猫にピントを合わせること。(猫が真ん中に来ない場合が多いので、きっちりとフォーカスロックを使う)

 ■猫が主体の写真の場合
  猫の表情やしぐさの瞬間を捕まえること。(連写がお勧め)
  背景に無駄なモノが写らないようにすること。
  猫の目にピントを合わせる。(猫のアップになることが多い)

5)光の使い方

 そと猫の写真では最も重要なことかもしれません。
猫は思うように動いてくれないので無理な場合も多いのですが、いいなぁと思った写真はどのように光を使っているのかをよく見ておきましょう。
そうすると、猫を見つけたときに、太陽の位置も同時に確認して、どの方向から近づけばいいのかが分かってくるようになるのです。



6)基本の最後に

 レンズの選び方や、シャッタースピードに絞りなどというコトは次回からの予定ですが、この基本やテクニックというものは写真の基礎で大切ですけれども、規則ではありません。
写真で大切なことは、『どのように上手に写してやろうか』と考えることではなくて、『そこにあるものを、どのように見るのか?』という個性です。

つまり、その猫をどのように感じたのか? 感じたように伝えるような写真を撮るにはどうすれば良いのかを考えること。
そして、その感じ方(つまり見方ですね)が、撮るひとの個性で、個性的であればあるほど、面白いのです。


私にはこのように見えたので、そのように写す---そのための基礎でありテクニックなのです。